特別セッション
第15回日本LCA学会研究発表会では、以下の特別セッションを設ける予定です。奮ってご参加下さい。
本セッションでは環境情報としてHEMS・スマートメーター等によって集積されている住宅のエネルギー消費データの分析を通じた家庭部門の省エネに関する発表を歓迎します。
● 環境教育
CO2排出削減やSDGsで示された様々な目標を考えるためには、日常利用している製品やサービスなどがどのようにCO2排出を含む世界中の課題と結びついているか知る必要がある。そのためには、製品やサービスのライフサイクルを知り、その上で製品の使い方など自らのライフスタイルとCO2排出削減などの課題を総合的に考えさせるライフサイクルの視点を取り入れた環境教育が有効である。ここ数年、LCAのデータを活用するなどした、ライフサイクルの視点を取り入れた環境教育の教材開発や実践事例が増加している。本セッションでは、新たに開発されたライフサイクルの視点を取り入れた環境教育の教材や実践の事例、既存の教材も含めた教育効果の検証やその検証方法の検討などに関する教育研究活動の成果発表を広く募集する。● ニューツーリズム
本セッションでは、観光及びそれらを構成する、旅行・移動・宿泊・飲食・アミューズメント・土産品等の産業や商品サービス、スポーツイベント等を含むビジネスイベント(MICE)における評価の考え方や手法、各ケーススタディーを募集する。観光にともなって消費されるエネルギー等により排出される温室効果ガスの量は、極めて大きい産業の一つと考えられる。そのため、国内における最近の観光の形態に着目し、LCAの手法を用いて評価した「見える化」が必要である。また、持続可能な観光に関する調査・研究等についても幅広く募集する。● ライフサイクル思考に基づいた削減貢献量
低炭素社会の実現には、生産現場でのGHG排出削減だけでなく、製品・サービスのライフサイクル全体における排出量削減が重要となる。実際には、多くの企業が低炭素に寄与するイノベーティブ技術を提供することによって、そのライフサイクルでの削減は成り立っている。しかしながら、部材や部品によるイノベーティブ技術が最終製品に含まれ削減している貢献量を評価し、表現することは、まだまだ一般的になっていない。これらの活動を支援するために、環境負荷削減貢献量評価手法研究会では「温室効果ガス排出削減貢献量算定ガイドライン」を作成し日本LCA学会として2015年に発行した。このガイドラインは、2018年3月に経済産業省が発行した「温室効果ガス排出削減貢献定量化定ガイドライン」にも引用されている。本セッションでは、ライフサイクル思考に基づいた削減貢献量を評価した事例の報告や方法論の報告を募集する。● 家庭部門の省エネに向けたHEMS・スマートメータデータの活用
2030年までの温室効果ガス排出削減目標を達成するにあたり、現状から最も高い削減率を求められているのは家庭部門となっています。 産業・業務部門においては、省エネは経済性の分析を中心として議論することが一般的です。しかし、生活者の行動は経済性のみを追求するために営まれているわけではないため、家庭部門の省エネを議論する上では経済性以外の価値も考慮に入れた分析が必要となります。本セッションでは環境情報としてHEMS・スマートメーター等によって集積されている住宅のエネルギー消費データの分析を通じた家庭部門の省エネに関する発表を歓迎します。